集団移転跡地、8割が利用法未定 被災3県の沿岸地域
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【中村信義】東日本大震災の津波被災地で、集団移転する住民から市町村が買い取ったり、買い取りを予定したりしている沿岸の住宅跡地のうち、86%に当たる約2320ヘクタールの利用方法が決まっていないことが、朝日新聞社の調べでわかった。山手線の内側の3分の1に相当する広さだ。
市町村は、高台や内陸への集団移転を進める際に沿岸の跡地などを「災害危険区域」に指定し、居住を制限。残された広大な跡地の活用が復興の課題の一つになっていた。11日、震災から2年半を迎えたが、なお青写真ができていない実態が浮き彫りになった。
調査は、防災集団移転事業に国の同意を得た岩手、宮城、福島3県の24市町村にたずねた。8月末の時点で、買い取ったり、買い取りを予定したりしている集団移転跡地は約3万1千戸分、計2686ヘクタールあった。
市町村は、高台や内陸への集団移転を進める際に沿岸の跡地などを「災害危険区域」に指定し、居住を制限。残された広大な跡地の活用が復興の課題の一つになっていた。11日、震災から2年半を迎えたが、なお青写真ができていない実態が浮き彫りになった。
調査は、防災集団移転事業に国の同意を得た岩手、宮城、福島3県の24市町村にたずねた。8月末の時点で、買い取ったり、買い取りを予定したりしている集団移転跡地は約3万1千戸分、計2686ヘクタールあった。
不要な転勤拒めます 雇用・昇進差別禁止へ厚労省改正案
【山本知弘】不必要な転勤を拒んだことを理由に、企業がその人を採用しなかったり、昇進させなかったりするのは許されない――。男女雇用機会均等法の見直しを検討中の厚生労働省は11日、企業の人事管理で、差別として禁じる範囲を広げる省令改正の素案を明らかにした。
男女を問わず、あらゆる職種が対象。この日の同省の労働政策審議会の分科会で示された。今秋に最終報告をまとめ、改正案の議論を始める。
いまは、幹部候補の総合職の募集と採用時に限って、差別として禁じている。例えば、「覚悟を試す」といった理由で、実際はありえない転勤に応じられるかどうかを問い、その回答により結果に差をつけてはいけない。
シャープ、1千億円増資へ 10月にも
経営再建中のシャープが、10月中の払い込み完了をめざし、1千億円規模の公募増資に踏み切る方針を固めた。週内に最終判断する見通しだ。液晶テレビなどの不振による赤字で苦しんでいるが、足元で景気や業績の回復感もあり、資本増強できる環境になったと判断した。
早ければ9月中に投資家などへの説明を始める。これとは別に、電動工具のマキタ、自動車部品大手のデンソー、住宅設備大手のLIXIL(リクシル)グループといった業務提携先に、それぞれ数十億~100億円程度の第三者割当増資の引き受けを求めている。
すべて実現すれば、シャープは自己資本を1千数百億円ほど積み増すことができる。シャープの自己資本比率は6月末時点で6%。経営の安定度を示す指標だが、安定の目安とされる20~30%を大きく割り込む。増資で10%程度に改善する見込みだ。
景品交換所に3人組強盗、2800万円奪う 神奈川
11日午後11時35分ごろ、神奈川県綾瀬市上土棚北5丁目のパチンコ景品交換所に覆面をした3人組が押し入り、金庫にあった現金約2800万円を奪って逃走した。女性職員(63)が刃物で右腕に軽い傷を負った。県警大和署は強盗致傷事件とみて調べている。
同署の調べによると、事件当時は交換業務が終わり、職員が残務整理をしていた。3人組は従業員用の扉から押し入ったという。当時、別の女性職員(45)がいたが、けがはなかった。交換所は周辺のパチンコ店数店の景品交換を請け負っている。
東京五輪、決まったからには 招致反対の立場から注文
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【松川敦志】2020年東京五輪を招致する過程では、幅広い賛否の声があった。「防災の街づくりを」「被災地の復興に意識を」――。開催が決まり、反対を唱えてきた人たちは提言する。
特集:2020東京オリンピック
「日本人なら立場に関係なく祝うべきだ」「喜んでないのは非国民」。東京開催決定後、ネット上にこんな書き込みが目立っている。
「なぜ水をかけるんだっていう同調圧力がある。反論しにくくならないか心配してます」。9日、東京都内のイベントでコラムニストの小田嶋隆さん(56)は言った。
「経済効果の期待を、復興や夢という言葉に包んだ違和感」を招致活動に抱いてきたという小田嶋さん。五輪開催に招致委員会は3兆円の経済効果を見込むが、競技施設整備に約4500億円かかる計画が示されている。「お金がどう使われるのか目を光らせたい」
内田樹・神戸女学院大名誉教授(62)は「商業化の進んだ最近の五輪が嫌いで、招致も同じだった」という。1964年東京五輪では、閉会式で選手たちが国籍に関係なく腕を組み、手を振りあった光景が胸に残る。「世界は仲良くできるんだと感動を覚えた」
街頭で隣国を声高にののしる姿が珍しくない今の東京。「本来、五輪は排外主義と相いれない。偏狭なナショナリズムを乗り越え、国民が成熟する機会になるなら開催の意味もある」
評論家の大宅映子さん(72)は開催決定後、テレビ番組で「イスタンブールの方がよかった」と話した。結婚直後に経験した64年東京五輪ほどの熱気がないと感じていたからだ。ただ、元々五輪は好き。「ハード面のみの充実ではだめ。外国客のもてなしなど、センスのいい五輪になってほしい」
「被災地を思えば東京だけ浮かれるわけにいかない」と唱えてきた漫画家のやくみつるさん(54)。「せめて五輪を機に防災に目配りした都市整備が進めば、開催もむだにはならないと思うが」と話す。
東京電力福島第一原発事故の問題に向き合うジャーナリストの津田大介さん(39)は「廃炉への道筋がついてから東北で開催してほしい」と述べてきた。「決まった以上、盛り上がってほしい」と語りつつ、注文をつける。「原発事故の対応に政府が本腰を入れ、東京に来た人が被災地など地方を訪れるような観光動線をうまく作ってほしい」
ドキュメンタリー映画監督の想田和弘さん(43)も、国際オリンピック委員会(IOC)総会で安倍晋三首相が福島第一原発の汚染水事故について「状況はコントロールされている」と述べた発言を踏まえ、「あの発言で原発事故と五輪がリンクした。対応を注意深く見守っていきたい」と話した。
◇
《指摘されてきた2020年東京五輪の主な長所と短所》
●長所
・経済効果(東京招致委は3兆円と試算)
・観光客が増える(招致委は大会中1010万人と試算)
・スポーツを楽しむ文化の広がり
・首都のインフラ整備促進
●短所
・東京への一極集中、地方との格差拡大
・福祉政策や教育政策が後回しになる可能性
・資材高騰による被災地の復興事業への悪影響
・首都直下地震など大災害の際の安全性
特集:2020東京オリンピック
「日本人なら立場に関係なく祝うべきだ」「喜んでないのは非国民」。東京開催決定後、ネット上にこんな書き込みが目立っている。
「なぜ水をかけるんだっていう同調圧力がある。反論しにくくならないか心配してます」。9日、東京都内のイベントでコラムニストの小田嶋隆さん(56)は言った。
「経済効果の期待を、復興や夢という言葉に包んだ違和感」を招致活動に抱いてきたという小田嶋さん。五輪開催に招致委員会は3兆円の経済効果を見込むが、競技施設整備に約4500億円かかる計画が示されている。「お金がどう使われるのか目を光らせたい」
内田樹・神戸女学院大名誉教授(62)は「商業化の進んだ最近の五輪が嫌いで、招致も同じだった」という。1964年東京五輪では、閉会式で選手たちが国籍に関係なく腕を組み、手を振りあった光景が胸に残る。「世界は仲良くできるんだと感動を覚えた」
街頭で隣国を声高にののしる姿が珍しくない今の東京。「本来、五輪は排外主義と相いれない。偏狭なナショナリズムを乗り越え、国民が成熟する機会になるなら開催の意味もある」
評論家の大宅映子さん(72)は開催決定後、テレビ番組で「イスタンブールの方がよかった」と話した。結婚直後に経験した64年東京五輪ほどの熱気がないと感じていたからだ。ただ、元々五輪は好き。「ハード面のみの充実ではだめ。外国客のもてなしなど、センスのいい五輪になってほしい」
「被災地を思えば東京だけ浮かれるわけにいかない」と唱えてきた漫画家のやくみつるさん(54)。「せめて五輪を機に防災に目配りした都市整備が進めば、開催もむだにはならないと思うが」と話す。
東京電力福島第一原発事故の問題に向き合うジャーナリストの津田大介さん(39)は「廃炉への道筋がついてから東北で開催してほしい」と述べてきた。「決まった以上、盛り上がってほしい」と語りつつ、注文をつける。「原発事故の対応に政府が本腰を入れ、東京に来た人が被災地など地方を訪れるような観光動線をうまく作ってほしい」
ドキュメンタリー映画監督の想田和弘さん(43)も、国際オリンピック委員会(IOC)総会で安倍晋三首相が福島第一原発の汚染水事故について「状況はコントロールされている」と述べた発言を踏まえ、「あの発言で原発事故と五輪がリンクした。対応を注意深く見守っていきたい」と話した。
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《指摘されてきた2020年東京五輪の主な長所と短所》
●長所
・経済効果(東京招致委は3兆円と試算)
・観光客が増える(招致委は大会中1010万人と試算)
・スポーツを楽しむ文化の広がり
・首都のインフラ整備促進
●短所
・東京への一極集中、地方との格差拡大
・福祉政策や教育政策が後回しになる可能性
・資材高騰による被災地の復興事業への悪影響
・首都直下地震など大災害の際の安全性
食事療法でもおいしいパンを 低カロリーで糖分吸収抑え
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【宋潤敏】糖尿病などで食事療法に取り組む人にもおいしく食べられるパンの開発に、和歌山市狐島の下津フードサービスが成功した。低カロリーで、糖分の体内への吸収を抑える「ヘルシーパン」で、3月に販売を開始。評判が評判を呼び、今では県外からも注文が殺到している。同社は「血糖値や生活習慣病が気になる方の健康につながれば」と話している。
ヘルシーパンは市販の食パンに比べ、100グラム当たりでカロリーを53キロカロリー、脂質を1・4グラム、糖質を10・3グラム低く抑えることができた。一方、食物繊維は1・5グラム増の3・8グラムになったという。3月末から同社が経営するパン屋「ピノキオ」(同市狐島)で販売を始めた。消費者の評判も上々で、いつも予約が絶えない。いまは埼玉や富山県からも注文が舞い込むという。
パン作りのきっかけは、昨年12月に県立医大(同市紀三井寺)で開かれた腎臓病の勉強会だった。同社は2011年に腎臓病患者向けの低たんぱく質のパンを開発。勉強会で笠畑幸荘社長(59)が、このパンを食べている60代の女性腎臓病患者から、腎臓病を患うきっかけが糖尿病だったことを打ち明けられ、糖尿病予備群向けのパン作りを依頼されたという。
ヘルシーパンは市販の食パンに比べ、100グラム当たりでカロリーを53キロカロリー、脂質を1・4グラム、糖質を10・3グラム低く抑えることができた。一方、食物繊維は1・5グラム増の3・8グラムになったという。3月末から同社が経営するパン屋「ピノキオ」(同市狐島)で販売を始めた。消費者の評判も上々で、いつも予約が絶えない。いまは埼玉や富山県からも注文が舞い込むという。
パン作りのきっかけは、昨年12月に県立医大(同市紀三井寺)で開かれた腎臓病の勉強会だった。同社は2011年に腎臓病患者向けの低たんぱく質のパンを開発。勉強会で笠畑幸荘社長(59)が、このパンを食べている60代の女性腎臓病患者から、腎臓病を患うきっかけが糖尿病だったことを打ち明けられ、糖尿病予備群向けのパン作りを依頼されたという。
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