Jリーグ、ネットをチェック サポーターの問題行動把握
サポーターによる人種差別的行為が相次いだことに危機感を強めるJリーグが、トラブル拡大防止のための新たな対策に乗り出した。スタジアム内での問題行動をできるだけ早く把握しようと、インターネット上の書き込みなどのチェックを始めた。
Jリーグの試合がある日に試合記録などを管理するJリーグデータセンター内で、専属の担当者1人が、パソコンに目を光らせる。主にチェックしているのはツイッターなどでアップされる画像だ。気になるものがあればJリーグの運営担当者を通じ、当該のクラブに報告される。処分を前提にしたものではなく、対応はクラブに任される。
こうした対応を取らざるを得なくなったのは、スタジアムでの差別的行為が今年になって大きな社会問題となったからだ。3月にはJ1浦和レッズのサポーターが、ゴール裏の観客席の入り口に掲げた「JAPANESE ONLY」という横断幕が差別的内容だという批判を受け、Jリーグは史上初の無観客試合などの制裁措置を取った。さらに8月には、J1横浜F・マリノスのサポーターが、川崎フロンターレのブラジル人選手に対してバナナを振りかざした行為が、相手をサルに見立てた差別的行為だったとして、クラブは罰金500万円などの制裁を受けた。
サケ、放流から自然繁殖へ 札幌のカムバック運動終了
サケの稚魚を放流して地元の川にサケを呼び戻そうと各地で行われているカムバックサーモン運動。その先駆けとなった札幌市の豊平川で事実上、運動が終わる。今後は「ワイルドサーモンプロジェクト」と銘打ち、放流に頼らない野生サケの復元をめざす。
豊平川の サケ(シロザケ)は、水質悪化や河川改修工事などで1950年代にいったん絶滅。それを復活させようと、70年代後半に、人工孵化(ふか)したほかの川の 稚魚を放流したのが運動の始まり。「サケを象徴として豊かな環境を守る」が理念だ。環境問題に対する市民総ぐるみの運動へと発展してきた。
81年にはサケの回帰が確認されて大きな話題となり、取り組みは首都圏の多摩川や利根川、新潟、長野両県の信濃川、京都府の由良川、福岡県の遠賀川などにも波及した。
豊平川の サケ(シロザケ)は、水質悪化や河川改修工事などで1950年代にいったん絶滅。それを復活させようと、70年代後半に、人工孵化(ふか)したほかの川の 稚魚を放流したのが運動の始まり。「サケを象徴として豊かな環境を守る」が理念だ。環境問題に対する市民総ぐるみの運動へと発展してきた。
81年にはサケの回帰が確認されて大きな話題となり、取り組みは首都圏の多摩川や利根川、新潟、長野両県の信濃川、京都府の由良川、福岡県の遠賀川などにも波及した。
福岡市長選、6氏が届け出
福岡市長選が2日告示され、同日午前9時半までに、立候補を表明していた6氏が届け出た。再選をめざす現職に前職と4人の新顔が挑む構図で、現職の1期4年の実績が問われる選挙になりそうだ。16日投票で、即日開票される。
立候補したのは届け出順に、NPO共同代表理事の大川知之氏(37)、現職の高島宗一郎氏(40)、元自民市議の北嶋雄二郎氏(65)、前職の吉
田宏氏(58)、元幼稚園教諭の嶽村久美子氏(64)、元民主市議の金出公子氏(67)。いずれも無所属。福岡市長選で現職と前職が対決するのは戦後初め
て。
自民、公明両党が高島氏を、共産党が嶽村氏を推薦。前回と前々回の市長選で民主党などが推薦した吉田氏は政党推薦を求めず、民主は自主的な支援にとどめた。
14日間の選挙戦では、九州の中心都市である福岡市の将来像をどう描くかが論戦の中心になる。経済成長をどう市民生活に還元するのかという課題の
ほか、待機児童の解消など子育て支援策、高齢化が進む地域コミュニティーの維持、財政再建などを争点に、論戦が展開される見通しだ。(年齢は投票日現在)
役員報酬、高すぎる? 「残波」蔵元、国税と訴訟に
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泡盛「残波(ざんぱ)」を全国的にヒットさせた酒造会社「比嘉酒造」(沖縄県読谷村)が、沖縄国税事務所から4年間で6億円の申告漏れを指摘されたことが分かった。役員4人に支給した報酬計19億4千万円のうち6億円が「不相当に高額」と判断され、経費として認められなかった。同社は過少申告加算税を含む1億3千万円を追徴課税されたが、処分を不服として東京地裁で争っている。
同社の代理人を務める山下清兵衛弁護士は「実際に働いた対価としての報酬なので全額認めるべきだ。国税庁が民間企業の給与に口をはさむべきではない」と話している。
関係者や裁判記録によると、同社は2010年2月期までの4年間に、創業者の社長を含む親族の役員4人に計12億7千万円の基本報酬と、退職慰労金6億7千万円を支払った。同社はこれら全額を経費として法人所得から差し引き、税務申告した。
法人税法は役員報酬について、①職務内容②会社の収益③社員給与④同業種の役員の支給状況――などを踏まえて「不相当に高額な部分」は経費に認めない、としている。報酬を引き上げて、法人税を著しく減額させるのを防ぐためだ。
沖縄国税事務所は沖縄県と熊本国税局管 内(熊本、大分、宮崎、鹿児島)で、売り上げが同社の0・5~2倍の酒造会社約30社を抽出し、役員の基本報酬を比較した。その結果、同社は平均額の 4~9倍で、退職慰労金も高額だと認定。06年2月期をピークに売り上げが減り、社員給与は増えていないのに役員報酬は上昇したなどと指摘した。
これに対し同社は裁判で、ライバルは泡盛メーカーだけでなく日本全国の大手酒造会社だと主張している。創業者は1990年代に特殊な技術を使った 泡盛の製造法を完成させ、短期間で代表的な企業に育てたと指摘。弁護士は「社長らは業界トップといえる経営能力の持ち主なのに、近隣の経営者とだけ比較す るのは違法な課税処分だ。法人税率より所得税率の方が高いので、租税回避にはあたらない。国がみだりに役員報酬を抑えれば、勤労意欲を阻害し、中小企業の活力をそぐ」と訴えている。
信用調査会社などによると、同社は残波岬のある読谷村に85年設立の有限会社。主力商品「残波ホワイト」は新酒で古酒のようなフルーティーな味わいを出し、女性や若者を中心にヒットした。従業員は約25人で、13年2月期の売上高は約22億円。(村上潤治)
◇
〈役員報酬〉 会社の業績に連動しない固定の「基本報酬」、業績に連動して支給額が変わる「賞与」、決められた価格で自社株を買う権利の「ストックオプション」、役員在任中に積み立てられる「退職慰労金」などからなる。
同社の代理人を務める山下清兵衛弁護士は「実際に働いた対価としての報酬なので全額認めるべきだ。国税庁が民間企業の給与に口をはさむべきではない」と話している。
関係者や裁判記録によると、同社は2010年2月期までの4年間に、創業者の社長を含む親族の役員4人に計12億7千万円の基本報酬と、退職慰労金6億7千万円を支払った。同社はこれら全額を経費として法人所得から差し引き、税務申告した。
法人税法は役員報酬について、①職務内容②会社の収益③社員給与④同業種の役員の支給状況――などを踏まえて「不相当に高額な部分」は経費に認めない、としている。報酬を引き上げて、法人税を著しく減額させるのを防ぐためだ。
沖縄国税事務所は沖縄県と熊本国税局管 内(熊本、大分、宮崎、鹿児島)で、売り上げが同社の0・5~2倍の酒造会社約30社を抽出し、役員の基本報酬を比較した。その結果、同社は平均額の 4~9倍で、退職慰労金も高額だと認定。06年2月期をピークに売り上げが減り、社員給与は増えていないのに役員報酬は上昇したなどと指摘した。
これに対し同社は裁判で、ライバルは泡盛メーカーだけでなく日本全国の大手酒造会社だと主張している。創業者は1990年代に特殊な技術を使った 泡盛の製造法を完成させ、短期間で代表的な企業に育てたと指摘。弁護士は「社長らは業界トップといえる経営能力の持ち主なのに、近隣の経営者とだけ比較す るのは違法な課税処分だ。法人税率より所得税率の方が高いので、租税回避にはあたらない。国がみだりに役員報酬を抑えれば、勤労意欲を阻害し、中小企業の活力をそぐ」と訴えている。
信用調査会社などによると、同社は残波岬のある読谷村に85年設立の有限会社。主力商品「残波ホワイト」は新酒で古酒のようなフルーティーな味わいを出し、女性や若者を中心にヒットした。従業員は約25人で、13年2月期の売上高は約22億円。(村上潤治)
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〈役員報酬〉 会社の業績に連動しない固定の「基本報酬」、業績に連動して支給額が変わる「賞与」、決められた価格で自社株を買う権利の「ストックオプション」、役員在任中に積み立てられる「退職慰労金」などからなる。
モデルは僧侶、視線くぎ付け 奈良で「美・坊主」ショー
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「美・坊主」とされる僧侶10人によるファッションショーが1日、奈良市東寺林町のならまちセンター市民ホールであった。会場には約300人が詰めかけ、立ち見も出る盛況だった。
開創1200年を来年迎える高野山(和歌山県)のPRイベント「こうやさんフェスタin奈良~行くなら高野山~」の一環。若手僧侶らでつくる高野山真言宗青年教師会が企画した。
全国約1500人の会員から整った顔立ちの10人が選ばれた。普段はあまり見られない高僧が身にまとう衣装や修行の際の衣装などを観客に披露した。
開創1200年を来年迎える高野山(和歌山県)のPRイベント「こうやさんフェスタin奈良~行くなら高野山~」の一環。若手僧侶らでつくる高野山真言宗青年教師会が企画した。
全国約1500人の会員から整った顔立ちの10人が選ばれた。普段はあまり見られない高僧が身にまとう衣装や修行の際の衣装などを観客に披露した。
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「美・坊主」とされる僧侶10人によるファッションショーが1日、奈良市東寺林町のならまちセンター市民ホールであった。会場には約300人が詰めかけ、立ち見も出る盛況だった。
開創1200年を来年迎える高野山(和歌山県)のPRイベント「こうやさんフェスタin奈良~行くなら高野山~」の一環。若手僧侶らでつくる高野山真言宗青年教師会が企画した。
全国約1500人の会員から整った顔立ちの10人が選ばれた。普段はあまり見られない高僧が身にまとう衣装や修行の際の衣装などを観客に披露した。
開創1200年を来年迎える高野山(和歌山県)のPRイベント「こうやさんフェスタin奈良~行くなら高野山~」の一環。若手僧侶らでつくる高野山真言宗青年教師会が企画した。
全国約1500人の会員から整った顔立ちの10人が選ばれた。普段はあまり見られない高僧が身にまとう衣装や修行の際の衣装などを観客に披露した。
男らしさ女らしさって… ありのままの自分でいたいのに
「男なら泣くな」「女は愛嬌(あいきょう)」。知らず知らず、私たちは「男/女らしさ」を意識する。でも、らしさってなんだろう。追い詰められる性的少数者の人たちや、とらわれる男たちの姿を通して考える。
茶色い短髪、太い眉、つぶらな瞳。写真の中の姿は幼さが残る少年のようだ。
廣田爲佐(ひろたいさ)さん。心は男なのに女の体で生まれた。2012年1月、吐瀉(としゃ)物をのどに詰まらせ、21歳で亡くなった。薬の過剰摂取を繰り返すなど不安定で、最後の日にもブログに「死んでいい」と書いていた。
小5の時、女子児童から「男女(おとこおんな)」といじめられた。03年4月、横浜市にある中高一貫の女子校に入学。自伝「暁の空」(文芸社)によると、セーラー服が届くと母親が言った。「女の子らしくしないと、学校でやっていけなくなるわよ」
「性同一性障害に生まれて」という廣田さんの詩から葛藤の跡がみえる。「自分で自分をおかしいと思いたくなくて/必死になってふつうを振る舞い続けた」
しかし、心と体の不一致は大きくなる。先生に配った4枚の手紙によると、制服に耐えられず、高1で体操服の着用を願い出た。「自分を偽り、耐えてきた。もう限界なんです」
高2で、男子制服の着用が認められる通信制高校のサポート校に転校。男性ホルモンの投与を受けるため、18歳と偽り、東京・新宿のクリニックを訪れた。注射の後、恩師に「人生で初めて生きててよかったと思えた」とメールした。
コンビニのアルバイトに明け暮れ、手術費用をためた。08年12月からの2年で3回手術し、男の体を手に入れた。11年1月、戸籍上の性別を男性に変更した。
ところが、心は満たされない。ブログにはこうある。「自分らしくの前に男/女らしくにこだわってしまう。性別なんて……そう言っている当事者が一番性別のことを気にしている」
同居していた准看護師の大久保亜希子さん(43)には「全部終わったら死んじゃう気がする」と漏らしていた。「手術しても『ふつう』になれないと絶望していたのかもしれません」
ノートには廣田さんの乱れた文字が残る。「ふつうを求めてなにがいけない」
「女らしさ」を強いられた廣田さんは、あらがうように「男らしさ」を求め、苦しんだ。性同一性障害などの性的少数者は20人に1人とされる。彼ら彼女らがありのままに生きることを、何が阻んでいるのか。
■らしさの圧力
10月25日、性的少数者のLGBTといじめを考えるシンポが、都内であった。テーマは「男らしさ・女らしさの圧力を考える」。
同性愛者であることを公表し、教育現場でのいじめ対策に取り組む大磯貴廣(たかひろ)さん(37)は「10代の頃から、女っぽい、気持ち悪い、オカマといじめられ、引きこもり、高校中退、自殺未遂を経験した」と明かした。教師に相談しても「男らしくなればいじめられない」と諭され、家では長男として結婚して一家を支えることを期待された。
「子ども同士のいじめだけでなく、親や教師や社会にまで『戦線』が拡大して苦しかった。私個人の問題なのか、日本の社会の問題なのか、追究したいという一心で活動してきた」
大磯さんが共同代表を務めるLGBT支援団体「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」が5月に発表したアンケート結果では、いじめを受けたことのあるLGBTは7割で、3割が自殺を考え、2割が自傷に及んでいた。
「男らしくない男がゲイ」「女らしくない女がレズビアン」という見方は偏見だ。だが、調査では「男らしくない男」が標的になりやすい傾向も浮かんだ。
「あんたみたいな人が生きてるなんて信じられないんだけど」。北日本で専門学校に通う男子学生(18)は、中2の時、同級生の女子生徒から投げつけられた一言が忘れられない。
自らの性的指向に気づいてすぐの頃だった。立ち振る舞いが「男らしく」なかったせいか、「ゲイではないか」とうわさされていたと、後で知った。
「ゲイだと言ったら、こんな目に遭うんだな」と思った。家でも学校でも隠し続けたが、「自分の体の一部をなくして生きているみたい」だった。ありのままの自分でいたいと、高校卒業を控えた昨年10月、同世代の集まる場でカミングアウト(公言)した。
「僕はゲイです。日本では多くの同性愛者が拒絶を恐れ、本当の自分を隠しています。日本で同性愛者であることは、とても孤独な生き方なのです」
「偏見も無関心もない世界を」とも呼びかけた。しかし、この記事で彼の名前は紹介できない。両親が就職への悪影響を懸念したからだ。両親は「誰が豹変(ひょうへん)するか分からない」「良い方向に転がるとは思えない」と言い、実名で取材を受けないよう説得したという。
茶色い短髪、太い眉、つぶらな瞳。写真の中の姿は幼さが残る少年のようだ。
廣田爲佐(ひろたいさ)さん。心は男なのに女の体で生まれた。2012年1月、吐瀉(としゃ)物をのどに詰まらせ、21歳で亡くなった。薬の過剰摂取を繰り返すなど不安定で、最後の日にもブログに「死んでいい」と書いていた。
小5の時、女子児童から「男女(おとこおんな)」といじめられた。03年4月、横浜市にある中高一貫の女子校に入学。自伝「暁の空」(文芸社)によると、セーラー服が届くと母親が言った。「女の子らしくしないと、学校でやっていけなくなるわよ」
「性同一性障害に生まれて」という廣田さんの詩から葛藤の跡がみえる。「自分で自分をおかしいと思いたくなくて/必死になってふつうを振る舞い続けた」
しかし、心と体の不一致は大きくなる。先生に配った4枚の手紙によると、制服に耐えられず、高1で体操服の着用を願い出た。「自分を偽り、耐えてきた。もう限界なんです」
高2で、男子制服の着用が認められる通信制高校のサポート校に転校。男性ホルモンの投与を受けるため、18歳と偽り、東京・新宿のクリニックを訪れた。注射の後、恩師に「人生で初めて生きててよかったと思えた」とメールした。
コンビニのアルバイトに明け暮れ、手術費用をためた。08年12月からの2年で3回手術し、男の体を手に入れた。11年1月、戸籍上の性別を男性に変更した。
ところが、心は満たされない。ブログにはこうある。「自分らしくの前に男/女らしくにこだわってしまう。性別なんて……そう言っている当事者が一番性別のことを気にしている」
同居していた准看護師の大久保亜希子さん(43)には「全部終わったら死んじゃう気がする」と漏らしていた。「手術しても『ふつう』になれないと絶望していたのかもしれません」
ノートには廣田さんの乱れた文字が残る。「ふつうを求めてなにがいけない」
「女らしさ」を強いられた廣田さんは、あらがうように「男らしさ」を求め、苦しんだ。性同一性障害などの性的少数者は20人に1人とされる。彼ら彼女らがありのままに生きることを、何が阻んでいるのか。
■らしさの圧力
10月25日、性的少数者のLGBTといじめを考えるシンポが、都内であった。テーマは「男らしさ・女らしさの圧力を考える」。
同性愛者であることを公表し、教育現場でのいじめ対策に取り組む大磯貴廣(たかひろ)さん(37)は「10代の頃から、女っぽい、気持ち悪い、オカマといじめられ、引きこもり、高校中退、自殺未遂を経験した」と明かした。教師に相談しても「男らしくなればいじめられない」と諭され、家では長男として結婚して一家を支えることを期待された。
「子ども同士のいじめだけでなく、親や教師や社会にまで『戦線』が拡大して苦しかった。私個人の問題なのか、日本の社会の問題なのか、追究したいという一心で活動してきた」
大磯さんが共同代表を務めるLGBT支援団体「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」が5月に発表したアンケート結果では、いじめを受けたことのあるLGBTは7割で、3割が自殺を考え、2割が自傷に及んでいた。
「男らしくない男がゲイ」「女らしくない女がレズビアン」という見方は偏見だ。だが、調査では「男らしくない男」が標的になりやすい傾向も浮かんだ。
「あんたみたいな人が生きてるなんて信じられないんだけど」。北日本で専門学校に通う男子学生(18)は、中2の時、同級生の女子生徒から投げつけられた一言が忘れられない。
自らの性的指向に気づいてすぐの頃だった。立ち振る舞いが「男らしく」なかったせいか、「ゲイではないか」とうわさされていたと、後で知った。
「ゲイだと言ったら、こんな目に遭うんだな」と思った。家でも学校でも隠し続けたが、「自分の体の一部をなくして生きているみたい」だった。ありのままの自分でいたいと、高校卒業を控えた昨年10月、同世代の集まる場でカミングアウト(公言)した。
「僕はゲイです。日本では多くの同性愛者が拒絶を恐れ、本当の自分を隠しています。日本で同性愛者であることは、とても孤独な生き方なのです」
「偏見も無関心もない世界を」とも呼びかけた。しかし、この記事で彼の名前は紹介できない。両親が就職への悪影響を懸念したからだ。両親は「誰が豹変(ひょうへん)するか分からない」「良い方向に転がるとは思えない」と言い、実名で取材を受けないよう説得したという。
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